4年間のうちに「日常」になったこと その4
太陽光発電の現場に久しぶりに行ってみた。前回は平成26年4月だったので、およそ2年前のことである。その頃は、施設はほぼ完成していたが本格稼働はしていなかったように思われる。
宮成新地の交差点を東に向かい、旧野菜出荷場前あたりで用水路に沿って南に500メートルほど入ると長生信友太陽光発電所「長生たいようくんエネパーク」(写真左)がある。
その右手に草に覆われた高さ5メートルぐらいの小高い丘があり、その上にも太陽光パネルによる照明が設置されていた。せっかくなので登ってみると、それほど高くないがほぼ発電所の全景を見渡すことはできる。テレビ等で、敷地面積を「東京ドームいくつ分」とよく説明されるが、「この発電所の場合はいくつ分なのだろうか?」と光景を見ながら考えていた。(写真右下)
2年前の会報の記事によれば、「太陽光発電所は、信友の村有地に㈱大林クリーンエナジー(大林組の子会社)が建設完成し、借地料、固定資産税合わせて20年間で2億3100万円が村の収入となる」とある。この2年の間に、いわゆる民間の太陽光発電所は小規模、大規模を問わず「乱立」とも言えるぐらい建設されている。そう言えば、昨年9月の関東・東北豪雨で鬼怒川が決壊した原因がソーラーパネルの設置工事にあるといった報道が一部にあった。(その後の日本経済新聞の記事によると、茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊した原因を究明する国土交通省関東地方整備局の調査委員会は、堤防から水があふれる「越水」に加え、水が地盤に浸透して堤防が落ち込む「パイピング破壊」が決壊を助長したとの結果をまとめた。)
太陽光発電の売電価格が、産業用だとこの2年間で8円/kwhほど安くなり、安定した収入になるのかと心配する方もいるが、長生村の場合は電気を売っての収入ではなく、業者から借地料、固定資産税をいただくものであり、上記の金額に変更はない。地球環境に配慮という視点だけでなく、有効利用が難しかった土地に、それほど高額とは言えないかもしれないが、利益を生み出すしくみを作ったことは評価されてよいと思う。
「長生たいようくんエネパーク」の愛称は公募で一松小学校5年の田中恭右さんの作品が選ばれた。
「東京ドーム」との広さの比較は正直わからないが、サッカーコートが3面は取れそうである。太陽光発電所になる前は、湿地帯で、公共工事などで発生した残土等で少しずつ埋め立てていたように記憶している。